Atelier Sagan
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展評
「ジョルジュ・スーラのデッサン展を観て」/柴村純一


 現代では素描、デッサンやドローイングはタブローから独立したひとつのジャンルとして位置づけられているようだ。そのこと自体べつに異論もないのだが、一点の素描からその作家の骨法とでもいえそうなものが透けて見えることがある。

 晩年のセザンヌのデッサンの描かれていない部分にボリュームを感じるのはなぜか。マチスの単純な線描が彼のタブローのフラットで純粋な色面を思い起こさせるのはなぜか。このようなことに思いを巡らせてみるのもデッサン鑑賞の楽しみのひとつだろう。

 先日ニューヨークのMOMAで見たスーラのドローイング展もまた上記のようなことを感じさせてくれる充実したものだった。彼のデッサンは古典的な明暗法に寄っているように見えるが実はそうではない。紙のテクスチュアを利用した粗密法とでもいうべきもので、これが彼の点描技法を思い起こさせる。スーラの絵画構造の底流にあるものは19世紀の風景写真印画紙からの影響を受けているように思われた。




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